シーカヤック教書
1.文化論、2.装備論、3.漕法論、4.航法論、5.領域論、6.天気論、7.生存論の7章から構成されており、シーカヤックという舟の歴史から写真やイラストを多用した具体的な技術解説に加え、それらが海象・気象などの自然とどう関わっているか綴る。海の世界と、シーカヤックを漕ぐことで見える世界のすばらしさに気付いてもらいたいという著者の思いが込められている。[2022年2月、4版発行]
「これはシーカヤックのバイブルとなるべき本だ。日本は四周を海で囲まれた島国でありながら、これまでシーカヤックの適切な本がなかった。この本を読んで海を行く哲学者が増えることを期待する。」野田知佑(解説寄稿)
書籍データ
発行年月 | 2009年7月 |
判型 | A5 |
ページ数 | 180ページ |
定価 | 1,540円(税込) |
ISBNコード | 978-4-303-46800-2 |
概要
本書の目的は、中学生や高校生から、50~60歳といった幅広い年齢層の人々に、シーカヤックを漕ぐことで見える世界の素晴らしさと、それに気付くためのモチベーションを作るお手伝いだと考えます。人生のある時、本書を手に取って読んだ時、こういう世界があったんだと気付いてもらい、海の世界へ少しでも近づいてほしい。そんな願いが込めてあります。(本文より抜粋)
目次
第1章 シーカヤック文化論
概念と歴史から、現在の状況ととりまく環境
第2章 シーカヤック装備論
種類や仕組み、さまざまな装備品や道具
第3章 シーカヤック漕法論
パドリングと救援行動の技術
第4章 シーカヤック航法論
航海計画から、海での行動や航海術
第5章 シーカヤック領域論
北海道沿岸、本州南・東・北西岸、瀬戸内海、九州沿岸
第6章 シーカヤック天気論
海象・気象といった自然現象の変化
第7章 シーカヤック生存論
危機回避や応急処置など、生存と生活
プロフィール
内田 正洋(うちだ まさひろ)
海洋ジャーナリスト
1956年長崎県大村市生まれ。その後山口県長門市仙崎で育つ。
県立大津高校時代は花園ラガーとして活躍。
日本大学水産学科に進学し遠洋漁業学を専攻。カッター部に所属。
1980年イラン・イラク戦争に遭遇。ジャーナリストの道へ。
1982年よりパリ・ダカールに8回出場。
1987年から日本でシーカヤックの普及を開始。
1991、92年と台湾から東京湾までの海域をシーカヤックで漕破。
1998年にハワイの古代式カヌー“ホクレア”に出会い、以後その世界を日本に紹介。
2007年にはハワイから日本へ航海した“ホクレア”のサポートクルーを務める。
日本レクリエーショナルカヌー協会理事。
2008年度より東京海洋大学非常勤講師。
2009年一般社団法人海洋緑化協会創設、キャプテンに就任。
主な近著に『祝星「ホクレア」号がやって来た』『海とオートバイ』(どちらも枻文庫)がある。