地文航法(二訂版)
(1)基礎解説、(2)航程線航法、(3)水路図誌、(4)航路標識、(5)沿岸航法、(6)海図使用の問題、(7)大圏航行、(8)電子航法、(9)船位の誤差、(10)海流、(11)航路の選定の11章に分け、理解・記憶しやすいよう要点は箇条書きに整理、計算問題は計算の過程を分かりやすく説明し、基本的な三角関数さえ理解していれば電卓で計算できるよう解説。最新の国家試験問題を例題や章末問題として解答と共に掲載。[2023年11月・二訂5版]
書籍データ
発行年月 | 2012年9月 |
判型 | A5上製 |
ページ数 | 356ページ |
定価 | 5,500円(税込) |
ISBNコード | 978-4-303-20772-4 |
概要
昭和37年にこの書を初版して以来既に50年、改訂新版後においても約20年が経過し、この間、読者より好評を頂きながらおかげ様で版を重ねることができ、著者として身に余る光栄に存じている次第です。
しかし、科学技術とりわけ航海学分野の変革には著しいものがあり、(1)従来の紙海図に加え航海用電子海図(ENC)の一層の浸透、(2)インターネットを経由した水路通報、航行警報及び船舶気象通報の提供拡大、(3)船舶自動識別装置(AIS)による情報送受信の飛躍的増大とその有効利用、(4)航路標識の高機能化及び高規格化、(5)GPSの近代化、GNSSとの将来的な連携など、地文航法、電子航法に関わる内容を、この際、大幅に改訂して最新の内容に書き改めることに致しました。
もちろんこの書において、航海学の理論的な粋を述べるつもりはなく、従来どおり、著者の個性を生かして読者の要望に沿うよう編纂したつもりです。内容こそ平凡ですが、初学者が独学でも航海術を習得できるよう平易に解説し、四級から一級までの海技従事者国家試験の受験に役立つよう心掛けました。更に乗船したあと、航海の手引きとして参考にしていただけるよう著述したつもりです。したがって、教科書用、受験参考書用、また実務用図書としても、読者諸兄の期待に十分応えられるものと確信しています。
そして編集の方針としては、特に下記の点に留意しました。
(1) 計算問題は、計算の過程を分かりやすく説明し、基本的な三角関数さえ理解していれば、電卓で計算できるよう解説しました。
(2) 各章の解説文は、理解・記憶しやすいよう要点は箇条書きに整理しました。
(3) 最新の主な国家試験問題を、関連する章の例題として、また章末に解答と共に掲載しました。
以上、著者の著述しようとする主旨が、著者浅学のため、十分その意を表すことができないことを案じていますが、読者諸賢の今後のご叱正とご激励により、さらに愛される書となるよう改筆する所存です。(「二訂版に当たって」より)
目次
第1章 基礎解説
第1節 用語解説
第2節 基礎算法
第2章 航程線航法
第1節 平面航海算法
第2節 距等圏航行
第3節 平均中分緯度航行
第4節 真中分緯度航行
第5節 漸長緯度航行
第6節 連針路航行
第7節 流潮航行
第8節 日誌算法
第3章 水路図誌
第1節 海図
第2節 水路書誌
第3節 海上交通安全情報
第4章 航路標識
第1節 航路標識の種類
第2節 灯台
第3節 浮標式
第5章 沿岸航法
第1節 船位の測定
第2節 船位の推定
第3節 避険法
第4節 一般航行
第5節 特殊航行
第6章 海図使用の問題
第7章 大圏航行
第8章 電子航法
第1節 無線方位測定による航法
第2節 レーダ航法
第3節 ロラン航法
第4節 デッカ航法
第5節 オメガ航法
第6節 NNSS
第7節 GPS
第8節 船舶自動識別装置(AIS)
第9章 船位の誤差
第1節 誤差の概論
第2節 推測船位の誤差
第3節 推定船位の誤差
第4節 実測船位の誤差
第10章 海流
第11章 航路の選定
第1節 総説
第2節 近海航路の選定
第3節 大洋航路の選定
第4節 燃料消費
第5節 ウェザールーティング